ymcity’s blog

GIS業界の端くれ雑用係、気が向いたら更新してます。

QGISでTileLayerPluginを使って地理院地図を呼び出す

QGIS上で地理院地図を表示したかったのでやり方を備忘録としてまとめました。今回はTileLayerPluginを使います(他にも地理院地図の表示方法はあるが今回は割愛)。地理院地図の利用規約は事前にご一読ください(下記リンク参照)。
地理院地図|地理院タイル一覧

※以下QGIS 2.14環境での説明を行います。他のバージョンでもやり方は概ね同じ。
QGIS 3以降では、より簡単にXYZタイルが読み込めるようになりました。やり方はこちら等をご覧ください...(2018.04.14 追記)
https://qiita.com/ozo360/items/640bcd5c0cd530572449

0.はじめに

今回、地理院地図を表示するためにTileLayerPluginを使用します。TileLayerPluginとは、QGISオフィシャルプラグインの1つで、QGIS上でXYZタイルを表示する際に使用します。XYZタイルの説明はここでは省略しますが、地図データのタイル配信の流派の1つだと思ってください。

例えば地理院地図(標準地図)は、次のようなURLでXYZタイルの配信を行なっています。
"http://cyberjapandata.gsi.go.jp/xyz/std/{z}/{x}/{y}.png"

TileLayerPluginでは、事前にこのURLやその他細かい定義等を記述したファイル(以下、設定ファイル)を用意し、そのファイルをプラグインが参照しながら地理院地図を表示するという仕組みになっています。

1.設定ファイルの用意

① 設定ファイルをダウンロード

設定ファイルは既にGithub上でMinoruAkagi様が公開されているものを拝借します。
https://gist.github.com/minorua/7654132の『Download ZIP』をクリックし、ファイルをダウンロード。
f:id:ymcity:20161005232114p:plain

② 設定ファイルを任意フォルダ下に保存

任意の階層下にダウンロードしたTSVファイルを保存する。例えば今回はQGISフォルダ直下に新規にフォルダ『TileLayer』を作成し(つまり、C:\Program Files\QGIS Essen\TileLayerの階層下に)、設定ファイルを保存した。
f:id:ymcity:20161005232220p:plain

2.プラグインのインストール

今回使うプラグイン、TileLayerPluginをQGISで使えるようにする。

プラグイン管理画面を開く

QGIS上部のメニューバーから『プラグイン』>『プラグインの管理とインストール』を選択し、管理画面を開く。
f:id:ymcity:20161006012221p:plain
※比較できるように背景に都道府県ポリゴン(出典:国土数値情報)を表示している

② TileLayerPluginをインストール

プラグインの管理画面を開いたら検索窓に「Tile」と打ち、TileLayerPluginを見つける。見つかったらインストールを選択。
f:id:ymcity:20161005232231p:plain

これでQGIS上でTileLayerPluginの機能が使えるようになる。

3.地理院地図の呼び出し

TileLayerPluginに設定ファイルを読ませ、地理院地図を表示できるようにする。

① タイルレイヤの追加画面開く

QGIS上部のメニューバーから『Web』>『タイルレイヤプラグイン』>『タイルレイヤを追加する』を選択する。
f:id:ymcity:20161005232142p:plain

② TileLayerPluginでの設定ファイル読み込み

表示されたウィンドウの左下『設定』ボタンを選択する。
f:id:ymcity:20161005232153p:plain

最初に設定ファイルを保存した場所のパスを指定する。他の選択項目はデフォルトのまま無視して問題ない。
f:id:ymcity:20161005232154p:plain

以上で下準備はすべて完了。下図の通り地理院様が公開している多種多様な地図の一覧が表示されるようになる。
f:id:ymcity:20161005232155p:plain

③ 表示したい地図を選択

背景地図として主に使うのは標準地図・淡泊地図・白地図などである。とりあえず標準地図を選択し、一覧画面右下の『追加』ボタンを押す。
f:id:ymcity:20161006011237p:plain
無事表示された。
f:id:ymcity:20161005232204p:plain
以後地理院地図を見たい時は『タイルレイヤを追加する』の画面から都度欲しい地図を選択してあげればよい。地理院様は他にも多種多様な地図データを配信しているので、色々と見てみると面白い。


ちなみに設定ファイルさえ差し替えれば地理院地図以外の地図タイルもTileLayerPluginから呼び出すことができます(OSMのタイルデータなど)。

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本記事作成にあたって下記サイトを大いに参考にさせていただきました。ありがとうございます。
d.hatena.ne.jp

※この記事は2017.07.19に一部更新しています。
※この記事は2018.04.14に一部更新しています。

ゴジラの侵攻ルートを可視化してみた

映画『シン・ゴジラ』にすっかりハマってしまい、歩行経路が気になったので簡単にまとめてみました。

撮影アングルの再現

Youtubeに上がっている予告動画等を頼りにGoogleEarthで実際の映画の撮影地点・角度を想定して、映画のアングルを再現してみました。

相模湾出没・鎌倉襲撃

 相模湾出没シーン    Google Earth

 鎌倉上陸直前シーン   Google Earth

 鎌倉上陸シーン     Google Earth

武蔵小杉襲撃

 交戦直前シーン(遠景) Google Earth

 交戦シーン(近景)   Google Earth

都内侵攻

 目黒区侵攻シーン    Google Earth

 港区侵攻シーン     Google Earth 

…と、途中まで地道にやってみたがここで力尽きる。
これらの地点情報から現段階で推測できた範囲で侵攻ルートを可視化してみる。

侵攻ルートの可視化

侵攻ルートを可視化する際に意識したのは次の3要素

・そのシーンの撮影地点と思われる位置
・そのシーンでゴジラ本体が現に襲撃している位置
ゴジラが襲撃した痕跡(火の粉が上がっているビルなど)の位置

これらからゴジラの襲撃ルートを推定してみる。
描写のなかったあたり(主に横浜侵攻のあたり)はかなり大雑把。

鎌倉さんゴジラ、なかなか奇妙な動きをしている様である。

今回は予告動画、記憶、地図だけを頼りにルートを考察したので、正直本当にこのルートで合っているかは不安がある。詳しい情報をお持ちの方がいらしたらご指摘いただければ…